物理スイッチのない照明『感覚照明』

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特徴

  『感覚照明』には寒色LED(8000K)と暖色LED(3800K)がそれぞれ5個ずつ、交互に搭載されています。上下2箇所にある赤外線センサーに手をかざすことで、色温度別にLEDを操作することができます。また、LED上部には照度センサーが搭載されていて、ACアダプターによる給電時の使用に限り、LEDの輝度調節をサポートします。電源には、ACアダプターによる給電と、内蔵式の単三型乾電池(充電池)による給電の2種類が用意されていて、本体中央のボタンで切り替えが可能になっています。

本体仕様

電源の切り替え

    本体中央のボタンで、ACアダプタと乾電池(充電池)のどちらを電源として使用するかを切り替えることができます。この2種類の電源を切り替えるだけのシンプルなスイッチになっていて、主電源はありません。

点灯方法

    上部の赤外線センサに手をかざすと、暖色LEDが徐々に点灯(ウォームモード)し、下部の赤外線センサに手をかざすと、寒色LEDが徐々に点灯(コールドモード)します。ACアダプターによる給電時に、周囲が比較的暗い状態で手をかざすと、約1/5の輝度で点灯(ナイトモード)します。 また、内蔵式の単三型乾電池(充電池)による給電時には、上方4個のLEDのみが点灯します。


▼ACアダプターによる給電時 コールドモードで点灯中

▼ACアダプターによる給電時 ウォームモードで点灯中

▼内蔵式 乾電池(充電池)使用時 コールドモードで点灯中

▼内蔵式 乾電池(充電池)使用時 ウォームモードで点灯中

ボタンの表示

   照明の使用時には、本体中央のボタン周りの表示によりどちらの電源を使用しているかを知ることができます。また、ナイトモード時には特別に表示が変わります。

・ACアダプターによる給電時: 緑色
     (ナイトモード 時: 青色)
・内蔵式 乾電池(充電池)使用時: 黄色

点灯風景

   照明の点灯には、全部で6つのバリーションがあります。そのうち3つを紹介します。


▼ACアダプターによる給電時 ウォームモードで点灯中

▼内蔵式 乾電池(充電池)使用時 ウォームモードで点灯中

▼ACアダプターによる給電時 ナイトモード かつ コールドモードで点灯中

各部の構造

赤外線センサ

    赤外線センサには、赤外線LEDとフォトトランジスタを組み合わせて搭載しています。赤外線LEDから出た光がフォトトランジスタに入り込む度合いを測定することで、手をかざしたかどうかの判定をしています。センサの周囲に余計な障害物がないことが導入の条件になります。


▼赤外線センサ


本体内部と回路

    本体は4つのネジで固定してあります。本体を開けて、真っ先に見えてくるのが本体中央のボタンとその周辺回路、内蔵式の乾電池(充電池)です。基板から伸びる多くの線が、LEDのある方へ伸びているのが見えます。


▼本体内部の様子

   本体中央のボタンとその周辺回路です。表示のためのLEDには、RGBカラーLEDを使用しています。内蔵式 乾電池(充電池)の使用時に黄色を表示するために、赤色と緑色の両方を同時に点灯させています。


▼ボタン用LED制御用基板

   

   マイコンと照明制御用基板です。マイコンには、Arduino Nanoの互換品を使用しています。照明LEDの駆動には、大電流を流すことのできるMOS-FETを用いています。


マイコン・照明制御用基板

   

   絶縁のためのゴムシートの下にあるのは電源用基板です。本体中央のボタンが押されるごとに、ACアダプターからの給電ルートと内蔵式 乾電池(充電池)からの給電ルートをそれぞれ交互に導通させています。切り替えには、ロジックICを用いています。基板上に見える黄色の部品は、リセッタブルヒューズ(ポリスイッチ)と呼ばれるもので、通常のガラス菅ヒューズと違い、複数回使用できるのがポイントです。回路に過電流が流れた際に経路を遮断して、回路を保護する役割をもちます。また、基板下部に見える緑色の部品で構成された昇圧回路は、内蔵式 乾電池(充電池)で照明を点灯させるために必要です。


▼電源用基板

外見

   本体中央のボタンを覆う素材には、半透明のプラスチック板を用いています。本体を収納するための入れ物には、アルミケースを用いています。切削したアルミパイプをネジで連結させることで、配線の通り道を確保して、アルミパイプ内部に照明LEDを取り付けました。製作後に、このアルミパイプが照明LEDの冷却に効果的であることに気付きました。


▼照明前方

▼照明後方

▼照明LED

▼配線